定年女子の日々・是好日

「定年」にはなりましたが、非常勤で働く「日」「日」です。

ちょっと、大阪 初夏

いつも、ゴールデンウイークは出かけないのだが
狭い京都にものすごい人、人、人。
広い所に、脱出しょうかと大阪にきてみた。


中の島美術館。
去年の秋、以来

空の感じも、水の感じも違う
大阪は京都よりも空が高い


大混雑とは聞いていたが、
当日券買うのに20分
最後尾に並んで建物の外で20分
中に入って20分


写真OKの絵
とにかく行きました。
に、なってしまった・・・・

季節が反転
緑は美しい


夫が大阪の本屋はここがいい、と言っていたので
堂島アバンザのジュンク堂に行ってみる

確かに、新緑が美しい。
本の並べ方もよかった。


いつもと違う本屋に行くと
いつもと違う本が発見できていい。


地下で
鯛のお刺身定食
あさりのお味噌汁
蟹クリームコロッケ付き
1000円

美術館で一時間も並んだせいで、遅いお昼になったが、
こちらは、すぐ、入れたので、まあ、よしとしよう。


梅田は、また、物凄い人、人、人。
連休あと、二日は、もう、どこにも行かない。
家でじっと、する。

道なりの花たち:はなみずき

桜が散ったら花水木
なんとなく、そんな感じでいる。



二条駅辺り


桜ほど目をひかないし、人々も一時に集中して
お花見したりもしない。
でも、桜が散って、お花見客もすーっと引いた街の辻々に
咲く、白
うすべに、
白にうすべにの花水木たち。


改めて、お花見はしないが、
「あっ、咲いたな」
と通勤の途中に立ち止まってしまう、
木の花の佇まいが好きだ。


数年前になるが、
若い若い、生田斗真君、新垣結衣さんの「ハナミズキ」
という映画がある
名前と歌に魅かれて一度観、
その数年後に、花水木の花を眺めていたら
もう一度見たくなって、二度目をみた。


高校生から始まってお互い
いろいろあって、
花水木のもとで再開するシーンがいい。

去年の今頃
職場の花水木の下で、
「この、種まいたら育ちますかね」
とたずねてみた人があった。
「育ててみてくださいよ」
と言われて、
「やってみましょう」と言ったなり、
去年は種を拾うの忘れていた。


その方が秋に急逝された。


今年も咲いた花水木を見て、
その会話を思い出す。


これからも、花水木が咲いたらどこで見ても
その人を思い出すだろう。


今年は種を拾って、育ててみようと思う。

「光る君へ」忘れじの


わすれじの ゆくすゑまでは かたければ
   けふをかぎりの いのちともがな

             僞同三司の母(藤原貴子)
   いつまでも忘れまいとお誓いになった
   その遠い将来までは頼みがたいことですから、
   あなたの心変わりを見るよりは、
   いっそ幸福な今日が最後の命であってほしいものです。


通い婚時代の絶唱の歌。
あなたが、帰ってしまえば、次はいつ逢えるかわからない。
逢っているこの時、今、死にたい。


藤原道隆の妻、儀同三司=伊周、隆家、中宮定子の母。


こんな歌をもらったら、誰だってほろりとくるでしょう。


宮中に内侍として仕えていたこの方、
藤原家の長男に見初められ夫婦となる
天皇の女性秘書たる内侍は女官たちの憧れで
清少納言も
「やはり、内侍に奏してなさむ」
     清少納言を天皇に申し上げて内侍にしよう
と公任たちに言われたことを
自慢たらたら、枕草子に書いているが。(如月つごもりごろに)


才色兼備のキャリアウーマンだったことが、
摂関家の御曹司には、逆に釣り合わないと言われたのではないか。


母方の出自が問われるこの時代
   光源氏の母が大納言の娘であったために、
   酷い迫害にあい、命を縮めたように。


   入内させる娘の母はそれなりの人でなければ。
   道長は天皇の血をひく倫子を妻とすることに
   かなりこだわったという説も。


定子の不遇は入内当初から決まっていたのかもしれない。
しかし、この才能ある母の教育のおかげで
教養豊か
特に、漢文の才は、一条天皇を魅了した。


お酒好きが祟ったか、早すぎる、夫の病死。
権力への執着
子どもたちに
「皇子を産め」
「関白に」
死を目前にした関白道隆の狂態は
何か、悲しい。