『傲慢と善良』ほんまに、刺さる一冊
帯の通り「刺さった」
とにかく読みだしたら止まらない。
これほど一気読みしたのは宮部みゆきの「ソロモンの偽証」以来だ。
婚活アプリで知り合った女性が失踪。
彼女の行方を追ううちに、
恋愛小説が「他人という謎」を追う、ミステリーとなる。
それは、また、「自分という謎」を追うミステリーでもあった。
人と人とが出会うのが難しい世の中。
独り立ちするのが難しい世の中
筆者が加藤シゲアキとの対談の中(11/19朝日)で
「婚活中に読むとグサグサ刺されている気持ちになる」と言った人がある。
と語っていたが、いろんな人のどこかに刺さる。
婚活中の人も、通り過ぎた人も、これからの人も。
自分には「子離れできずに娘の婚活をコントロールしようとする」
真実の母親が刺さった。
この母親ほど極端ではないにしても。
子どもの幸せを願わない親はない。
でも、子どもの幸せは、親の安心?
親の安心は、自分の価値観の範疇でしかない。
自分の狭い価値感で子どもの出会いの範囲を
狭めてしまっていないか。と思わせる言動にグサグサきた。
しかし、
周りの思惑、しがらみ乗り越えて、
最後の二人の選択に拍手!
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