京都本大賞『異邦人 いりびと』
”黒マハ”は人間の闇の部分に踏み込む作品と言われる
代表みたいな作品。
芸術家の業と、それを呑み込む京都の深い闇。
川端康成の「古都」をお手本として参照しているとあるが
京都の四季とそれぞれの行事
美しいワケありの姉妹
巧みに使いながら、「黒マハ」の世界を深めていく。
芸術家の創った作品は永遠の時を生きる。p189
「今までもこれからも誰のもんにもならへんの違いますか」
その作品に魅せられ、取りつかれた人たちの業を原田マハは描く。
WOWOWのドラマでは主人公菜穂を高畑充希が演じている。
作品のイメージとちょっと違うと思いつつも
祖父喜三郎への想い、アートへの想いを語る時の目力に涙する。
夫役の一輝(風間俊介)は都会の軽薄さをもった
イケメンのシテイボーイの方が、
京都と東京の対比が際立ったのではないだろうか。
志村照山の松重豊はこの上なく重厚でおどろおどろしい。
撮影はコロナ期間だったのか、撮影のために人通りを止めたのか
人のいない京都の景色を見ることができるのもドラマならでは。
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