定年女子の日々・是好日

「定年」にはなりましたが、非常勤で働く「日」「日」です。

「グレースの履歴」

事件ものばかりが目立つ、今期のドラマだが、
三月ごろから、NHKで放送していた
「グレースの履歴」が完結した。
美しい日本の風景、細やかな心情描写のしっとりした
大人のドラマだった。


突然の事故で妻を亡くした夫希久夫:瀧藤賢一さん
亡くなった妻 美奈子:尾野真千子


妻は病気の余命を夫に告げないまま、突然の飛行機事故で亡くなる
妻の遺した愛車「グレース」のカーナビに残された履歴をたどる旅


遺してゆく夫が自分と出会う前の縁を結び直す旅


妻は言ったのだ
「全部みつけてあげる。希久ちゃんの亡くしたもの」
生き分かれた弟、母。
捨てられた婚約者。
そして、妻自身の秘密。


どうせ消えないのなら、古傷の痛みを思い出しながら、
前を向いて歩いてゆくしかない。」


生きるとは「悔い」の連続。


旅の途中で出会った若者(林遣都)の言葉がいい。
「失敗したら、もう一度やってみたらいい。
そして、また、失敗することです。

前より上手に失敗することです」


人生後半、
古傷を抱え、悔いを抱え、
それでも、生きてゆく。
前を向いて。