定年女子の日々・是好日

「定年」にはなりましたが、非常勤で働く「日」「日」です。

「虎に翼」お母さん:逆転勝訴

長いこと、
???
と思いながら、心の中でくすぶっていたことを
明確に言葉にしてくれるので、
毎朝「すかっと」ジャパンの心境。


女の幸せは結婚
決して譲らなかったお母さんが
見合いの仕切り直しに振袖を買いに行くために
待ち合わせしたお汁粉屋で
大逆転!
女が法律を学ぶのは「時期尚早」と説く桂場(マツケン)に
 「女の可能性の芽をつんできたのは誰、男たちでしょ」
桂場、お団子持ったまま呆然・・・


振袖の代わりに、六法全書を買ってくれた母の想い
女のくせに・・・
女だから・・・
女とは・・・
それは、誰が言っているのか。


「すんとしている」
紫式部が「源氏物語」の中で紫の上に語らせた言葉
  女ばかり、身をもてなすさまも所狭う、あはれなるべきものはなし
        女程、身の持ち方も窮屈で、つまらぬものはない 


  ・・心にのみ籠めて、無言太子とか小法師ばらの悲しきことにする、
  昔の譬いのやうに、あしき事、
  よき事を思ひ知りながらうづもれなむも、いふかひなし。「夕霧」
        思うことも言わずに、無言太子とかいって、
        僧たちが悲しい物語にしている昔の譬えのように、
        事のよしあしを承知しながら、
        埋もれているのも、詰まらない話だ。


女たちが、胸の中にためて、ためて、ためてきた想い
それは、1000年前から同じ
「すん」としながら、抱えてきた想いは母も同じだったのではないか。

なにげに、保津峡。春、桜、散りかけ

仕事がはやく終わったので、
はやめの列車にのれて、ちょっと
降りてみた。


しかし、もう、散りかけ。


下に渓流が流れるこの駅で、10分でも下りるのは
ちょっと、度胸がいる。


春にはまだ、下りる人がちらほらあったが
秋に下りてみた時は、本当に一人きりで
次の列車が来るまでの10分でも
心臓バクバクした。
やめときゃよかった、と心底後悔した。


先週末は、まだ、7分だったが

週明けの雨風ですっかり・・・
満開のタイミングを逃した。


毎日、通勤していても
桜は満開に出会うのが本当に、難しい。


4年前、3月31日に出会った桜。


来年は、この桜と出会いたいものだ。

「光る君へ」東三条殿、逝去


BS朝ドラの再放送「オードリー」のパパ役、段田さん。
4月から毎朝、お目にかかってはいるが、
アメリカ帰りの自由なパパとうって変わって
東三条殿:藤原兼家
一族に繁栄と波紋を残して、とうとう亡くなる。


「大鏡」花山天皇の出家の場面で
限りなく、黒幕として描かれている


東三条殿は、もしさることやしたまふと危ふさに
さるべくおとなしき人々・・・御送りに添へられたりけれ。
・・・寺などにては、もし、おしてひとなどやなし奉るとて、
一尺ばかりの刀どもを抜きかけてぞ守り申しける。


実動部隊:道兼に花山天皇をそそのかして、出家に導かせ
道兼が一緒に出家することがないように
裏で手をまわして自分の配下に守らせている。


道兼君、信じて頑張ったのに最後に当然のように
関白は「道隆」と切り捨てられた。
怒る、怒るのも無理はないが
兄弟競合、
次男の長男へのコンプレックスを巧みに利用して、
摂関への道をつけた冷徹な父。


ドラマで、父の最期を見届けたのは、常にマイペースの三男。
長男、病死。次男、これも疫病で病死、七日関白。
正に父の後を継ぐのはやはり道長という暗示か。


「蜻蛉日記」は、不実な夫、兼家へのグチの日記だが


嘆きつつ 一人寝る夜の あくる間は 
        いかに久しき ものとかは知る
   あなたがおいでにならないことを嘆きながら、
   一人で寝る夜があけるまでの間が
   どんなに長いものかあなたは知っているでしょうか。
                 いや、知らないでしょう。


道兼、返し
 げにやげに 冬の夜ならぬ 真木の戸も 
       遅くあくるは わびしかりけり 
    なるほど、本当に、冬の長い夜が明けるのを待つのもつらいが、
    冬の夜でもない門がなかなか開かないのは、つらいものだなあ


門を開けなかったので「町の小路の女」の所へ行ってしまった
夫に怒る女に返したなんとも鷹揚な歌。


こんなことを繰り返した後、
母は息子、道綱へと肩入れしていくのだが、
現代でもありそうな・・・


道綱君、
「日記に書いとく」藤原実資、
倫子の猫、小麻呂
と共に、癒し三人衆とか、言われていますが
夫との不仲に嘆く、母にとっての一番の癒しだったのでは。