定年女子の日々・是好日

「定年」にはなりましたが、非常勤で働く「日」「日」です。

『エレガントな毒の吐き方』中野信子


脳科学と京都人に学ぶ「言いにくいことを賢く伝える」技術


というタイトルに魅かれて読んでみた。


京都に住むようになって45年経つが、
お上りさんだし、洛中に住んだことはないので、
いまだに、分からないことが多いが
筆者の分析に「なるほど」と納得することも。


「言われたことを、そのまま受け取ってはいけない」
とは上ってきた当初から、いろんな人に言われたものだ。


『徒然草』「悲田院の堯蓮上人」に
吾妻人と都人を比べて


おのれは都に久しく住みて、馴れて見侍るに、
人の心劣れりとは思ひ侍らず。
なべて心やはらかに、情けあるゆゑ、人の言ふほどの事、
けやけく否びがたくて、万え言ひ放たず、心弱くことうけしつ。
偽せんとは思はねど、乏しくかなはぬ人のみあれば、
おのづから本意とほらぬ事多かるべし。


という一文がある。
「けやけく否びがたくて (きっぱり断りにくくて)
万、え言い放たず(万事言いきることができず)」
とう部分は自分の夫にもあって、いまだにイライラしてしまう。


・・社会性とはいったい何なのか。
社会性とは、自己だけでなく、
数多くの他者と共働した形で適応的な生存戦略を目指す
ということだろうと思います。
その戦略が最も発達しているのは、やはり、多くの人が集い、
定住した古い都の地域ということになろうかと思います。p63


ものが重要なのではなく、関係性を重視する。p230


というのが京都人なのかもしれないと思った。

「人間関係の悩みはすべて対人関係である」
(アドラー『個人心理学講義』)


と言われるが
対人関係はコミュニケーション。
コミュニケーションは言葉のやりとりから。


関係を壊さず、
自分の主張を上手に伝える術を学びたいものだ。