定年女子の日々・是好日

「定年」にはなりましたが、非常勤で働く「日」「日」です。

『白光』朝井まかて

「この身を画業に捧げさせたまえ。全うさせたまえ。アミン」
強烈な、創作への意志と情熱。


山下りん
日本人初のイコン画家

明治13年。単身、ロシアに渡り、
言葉もろくに通じない日々。
環境への不適応。
帝政ロシア、ペテルブルクの女子修道院、
フェオファニア姉との確執。
エルミタージョ美術館への執着。
宗教と画業の間での
激しい激しいあえぎ。


ロシアでの日々は、胸が詰まるようだが、
帰国後、晩年にたどり着いた心境。


ニコライ師が愛し、慈しんでやまなかった日本人の魂がここにある。
生への素朴な親しみ、歓びだ。
小川のせせらぎの音が聞こえる。p492


静謐な心境に魅かれる。